こんにちは。はるろぐ管理人のハルミです。
不動産業界10年目ですが、知識0の人に減価償却と耐用年数について分かりやすく説明できなかったので、改めて勉強しつつ要点をまとめてみました。
先日、下記ツイートをしました。
不動産の減価償却と耐用年数について説明する機会がありました。投資用物件についてくる話しですが知識0の人に理解して貰えるよう説明する事ができませんでした。
今までは相手に知識があり相手の知識に甘えていました。小学生でも分かるように工夫します。まずは完璧に理解する。気づけて良かった。
— はるろぐ@月1,000円ブロガー (@harumitsu0112) 2019年7月9日
不動産の減価償却と耐用年数について説明する機会がありました。投資用物件についてくる話しですが知識0の人に理解して貰えるよう説明する事ができませんでした。
今までは相手に知識があり相手の知識に甘えていました。小学生でも分かるように工夫します。まずは完璧に理解する。気づけて良かった。
知識0の人に理解してもらえないのは、自分自身がきちんと理解していない証拠です。知識をもった同業者やベテランの経営者や不動産投資家だったので通用していました。努力を怠り完全に甘えていました。
この記事では下記2項目を学べます。
- 減価償却と耐用年数の計算方法
- 減価償却と耐用年数の知識をどう生かすか
住宅の減価償却と耐用年数について
減価償却と耐用年数は不動産以外にも関係があり、取得費用を経費計上するために存在する会計上の仕組みと言うことを覚えてください。その物自体の寿命を示すものではありません。
自動車、パソコン、スマートフォン、金庫、デスク、ベット、マネキン、カメラなど、事業用で利用する物に定められています。残酷ですが、牛や豚や馬、りんご樹やパイナップルなどの生物にも減価償却と耐用年数が定められています。税務上では生き物の価値は平等ではないのです。
参照:「【確定申告書等作成コーナー】-耐用年数表」
不動産の減価償却とは?
簡単に言うと、長く利用出来るものを購入したら分割で経費計上できること。
掘下げて説明すると、時間の経過や使用して価値が下がっていく資産(建物や自動車など)を取得した時に全額を一度で費用として計上せず、耐用年数(価値が残っていると定められた期間)に分割して計上していくことです。
減価償却の簡単な流れは下記の通りです。
- 建物を購入し時間の経過や利用により建物の価値が減る
- 価値が減った分だけ資産が減るので所得も減る
- 課税対象となる所得が減るので税金が減る
実際に数字を用いて具体的に説明します。
1年間の所得が1000万円で、法定耐用年数22年の木造のアパートを2200万円で購入しました。2200万円を22年で減価償却していくので1年で100万円の計算になります。1年間の所得1000万円~減価償却費100万円=課税対象の所得900万円となり、課税の対象は900万円になります。
減価償却資産とは、事業などの業務のために用いられる建物、建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具など、一般的に時の経過等によってその価値が減っていく資産をいいます。
減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費とするのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費としていくべきものです。
減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続です。
不動産の耐用年数とは?
簡単に言うと、資産として価値があると見なされる期間のことです。
法定耐用年数は耐用年数を計算するために国税庁が定めた年数です。下記の図は住宅の法定耐用年数です。事務所やホテルや病院や工場など用途により法定耐用年数が変わりますので気をつけてください。
※住宅以外の法定耐用年数を知りたい方は耐用年数表からどうぞ。
余談ですが、法定耐用年数を超えるような築古物件だと減価償却できないのか?と質問されることがありますが、答えは「減価償却できる」です。法定耐用年数を超えているか超えていないかで計算方法が異なります。詳しくは下記の項目で説明していきます。
法定耐用年数を超えていない場合の計算
耐用年数=(法定耐用年数-築年数)+築年数×0.2(端数切り捨て)
鉄筋コンクリート造の場合は、法定耐用年数が47年なので、(47年~20年)+20年×0.2年=31年となります。なので31年が耐用年数となります。
法定耐用年数を超えている場合の計算
耐用年数=法定耐用年数×0.2(端数切り捨て)
軽量鉄骨造(3mm以下)の場合は、法定耐用年数が19年なので、19年×0.2=3.8となります。端数は切り捨てなので、3年が耐用年数となります。
減価償却と耐用年数を知るメリット
事業継承や相続税の対策として使えるので、富裕層と言われる方や起業に向けて、節税対策で提案することができるようになります。
法定耐用年数を超えた物件は減価償却期間が短いですが、1回の償却費用が多くなります。築が浅く償却期間を長くとれる物件で融資を引っ張ったりする。など、お客様のニーズにあった投資用物件を提案できるようになります。
まとめ
以上が減価償却と耐用年数についてとなります。将来的には減価償却の償却費の計算方法なども追加予定です。本記事で皆様のお役に立てれたら幸いです。
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